葬式費用は誰が払う?葬祭費用に含まれるものとは?遺言書と葬祭費用の関係を行政書士が解説

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【雲の上の座談会~葬祭反省会編~】遺言書と葬祭費用の問題を斬る!

ご両親の葬式費用を誰が払うのか、あらかじめ決めておきたいと考える方も多いのではないでしょうか。また、そもそも葬祭費用を支払う人を決めておけるのでしょうか。

ご両親の立場としても、最近は「こんな葬祭にしてほしい」というご希望を残される方も少なくありませんね。でも、ご自身が旅立たれた後ですから、お支払いをするのは残された親族になります。

支払いをどうするか? 誰が払うのか? ここがあいまいになってしまうと、葬祭を巡るトラブルも、遺族に残してしまうことになりかねませんよね。

今回は、「遺言と葬祭費用の問題を斬る!」というテーマで、皆さんがお悩みになりがちな、葬祭の費用と、さまざまな負担についても記載できる遺言書との関係にスポットを当てた座談会を開催していきます。

※本記事は、通常の法律の文章は難しいことから、楽しくわかりやすくお伝えするために座談会形式にしています。

そのため、法律的な表現が少し変、厳密に言うとこうだ!等あるかと思いますが、そこは温かい心で読んでいただければ幸いです。

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葬儀費用は誰が払う?見解は裁判でも分かれる

お亡くなりになったあと、同じ時期に亡くなり、空の上からご自身の葬祭の様子を見てこられた、仲良し3人組の渋谷さん、品川さん、新橋さんに登場していただきます。

司会「皆様、お忙しいところありがとうございます」

渋谷「とりあえず、無事三途の川を渡れたので、ほっとしてますね」

品川「今回は、葬祭と遺言書についてですよね? 私ね、やっちゃたんですよ」

新橋「きたきた(笑) さっそくしくじりかい?」

品川「笑いごとじゃないよ。私の葬祭でね、妻と息子の嫁が、葬祭費用について大げんかしちゃって…もう妻の顔が怖くて、閻魔様が「俺よりヤバいな」って言っててさ…」

渋谷「あらら…! 誰が払うかでモメたってこと?」

新橋「葬祭費用って、けっこう驚くほどの金額になるからね」

品川「そうなのよ。いやね、遺言書に書いておいた方がいいかなとは思ったんだよ、実際。でも、そもそも書いていいのかどうかわかんなくて。でも、私の財産で払えばいいのに、なんでモメるんだろ?」

司会「実は裁判所でも、喪主負担、相続人または相続財産が負担、慣習・条理により決めるという3つのパターンに見解が分かれています」

  • 喪主が負担するという見解
  • 相続人または相続財産が負担するという見解
  • 慣習・条理により決めるという見解

品川「なるほどねえ…やっぱり誰が葬儀費用を支払うべきか、遺言書の付言事項で書いておくべきだったか…。」

渋谷「遺言書の付言事項は法的効力をもたないメッセージのようなものだけど、被相続人である品川さんの気持ちがわかるから、奥さんや息子さんもどうすべきかわかったかもしれないね」

品川「すまないなあ…心残りだよ」

喪主が負担するという見解

原則として葬祭の規模・費用を決める喪主が負担するべきという考えもあります。

この場合、配偶者、故人の子などが該当するケースが多いでしょう。

一般的に、喪主は次のような順番で決められます。

  1. 配偶者
  2. 長男、次男など
  3. 長女、次女など
  4. 故人の両親、兄弟など

ただし、たとえば父親が亡くなった場合、長男が喪主を務めているものの、母親(配偶者)が健在であるケースもあります。

このような場合は、喪主ではない配偶者が葬儀費用を負担することもありますが、やはり誰が葬儀費用を支払うべきかで揉める可能性があります。。

相続人または相続財産が負担するという見解

葬祭費用は全相続人の共同負担とする見解もあります。

法定相続人は、他の相続債務と同様に、法定相続分に従って当然に分割される葬祭費用を負担するということです。

この場合も、相続人全員の意見がまとまらず、誰が葬儀費用を支払うべきか話がまとまらないかもしれません。

慣習・条理により決めるという見解

その地方または死者の属する親族団体内における慣習もしくは条理に従うべきとする見解もあります。

たとえば慣習上は男性の子どもが優先されることも多く、長男が支払う前例があれば、それに従うということです。

しかし昨今ではそのような慣習に従うケースばかりではなく、やはり誰が葬儀費用を支払うべきかで揉める可能性があります。

葬祭費用の支払う人を遺言書で決める方法

葬儀費用を支払う人を、遺言書に記載することで決めるケースも珍しくありません。

ただし、遺言書は効力が発生する事項、つまり遺言事項が法律で決まっています

合わせて読みたい>>遺言書の法定遺言事項とは?法定事項の一覧を行政書士が解説!

葬儀費用は死後に発生するものなので、遺言書に記載したとしても法的効力がないのです。

しかし実務的には、遺言書に葬儀費用について「全額を相続財産から支払う」と書いておけば、相続人が故人の意思を尊重し、それに従うことも多いです。

そしてこの遺言事項ではないものの、遺言者の遺志を記すときに活用できるのが「付言事項」です。

 

司会「まずは順を追って整理しましょうか。まず、葬祭費用については、いわゆる付言事項と言われる項目で書くことができますよ」

渋谷「それそれ! 私はね、付言事項をつけたんだよ、遺言書に」

新橋「私も。葬祭の内容も、演出にこだわりがあったのでね。割と細かく書いたな」

渋谷「どんな葬祭だったの?」

新橋「私、メジャーリーグが好きだったでしょ。だから、野球用品や、ユニフォームコレクションをたくさん飾ってもらってね」

渋谷「あ、だから三途の川にきたとき、大谷翔平くんのユニフォーム着てたんだ(笑)」

新橋「死んだあと、天使になりたくって。エンゼルス、だけにね(笑)」

 

葬儀費用の支払い方や、葬式スタイルについての遺志をのこす場合は、遺言書の「付言事項」を活用しましょう。

横浜市の長岡行政書士事務所では、付言事項のある遺言書作成もサポートしています。

付言事項を詳しく知りたい方はこちら:遺言者の想いを込める「付言事項」について行政書士が解説!

遺言書の「付言事項」について行政書士が解説!遺言者の想いを込める

葬祭費用に該当する費用

品川「いやあ、みんな準備していたんだなぁ…実際、葬祭費用ってどれくらいかかるもんなんですかね?」

さて、ここまで葬儀費用(葬祭費用)を支払う人について解説してきましたが、そもそも葬祭費用とは何なのでしょうか。

実は葬祭費用には「含まれるもの」「含まれないもの」があります。

司会「まずは葬祭費用の分類からお伝えしますと、葬祭費用に含まれるものかこちらの3つです。

  1. 葬祭そのものの費用
  2. 飲食や接待の費用
  3. 寺院などへの謝礼費用

品川「割と、ダイレクトに葬祭に関係するものばかりなんだな」

葬祭そのものの費用

葬祭そのものの費用とは、葬祭一式費(飲食代含む)、お通夜の諸費用(飲食代含む)などが該当します。

飲食や接待の費用

飲食や接待の費用とは、葬祭・お通夜の出席者へのお礼の品代などです。

寺院などへの謝礼費用

寺院などへの謝礼費用は、住職へのお布施・戒名代・お車代などが該当します。

 葬祭費用に該当しない費用

新橋「葬儀や飲食、寺院への謝礼が葬祭費用ということは、そこに含まれない墓地とか墓碑、あとは仏壇仏具の費用は葬祭費用にはならないってこと?」

司会「はい、そうなりますね。加えて、初七日や四十九日などの法要、または解剖費用も葬祭費用には含まれません」

渋谷「ということは、葬祭費用は、だいたい1000万くらいか?」

司会「そんなにはかかりません(笑) 葬祭費用はおおむね200万円前後と言われています。もちろん内容や地域などで差はありますが」

新橋「でたよ、渋谷さんのセレブアピール(笑) 生前、それで若い子にキモいーって言われてたくせに」

渋谷「ううう、胸が痛い…」

新橋「死んでるんだから、痛くても大丈夫だろ(笑)」

司会「とはいえ、200万は日常的に考えるとやはり高額ですよね」

品川「支払う側にしたら、だいぶ負担になるから、なんだか申し訳なくてね…このままじゃ、未練を残して、家族の枕元に出そうで…」

新橋「やめてあげて! 普通に嫌だよ、それ(笑)」

葬祭費用・香典と相続の関係

葬祭費用の負担を指定されたということは、支払うべきお金、つまり負債を引き継いだと考えるかもしれません。

また、香典はお金を受け取るわけですから、財産を相続したと思う方もいるでしょう。

ここからは、葬祭費用・香典と相続の関係について解説します。

葬祭費用は相続した負債ではない

渋谷「そういえば、遺言書作成について相談した横浜市の長岡行政書士に聞いたんだけどね葬祭費用は、相続人が被相続人から相続した負債にならないんだってね」

品川「え、どういうこと?」

渋谷「例えば、品川さんの葬祭費は、品川さん自身が亡くなったあとにかかる支出でしょ? だから遺産の中から出さなきゃと思いがちだよね」

品川「そう思ってたから、妻や息子夫婦には負担かけないって思ってたんだよ。そこそこ財産はあったからさ、新橋さんほどじゃないけど」

渋谷「でも、相続は債務も含めて、被相続人が生前に有していた財産に限られるんだって。要するに、葬祭費は被相続人である品川さんが亡くなった「後」に発生するから、相続財産には含まれないってわけ」

 

新橋「そこで誰が葬祭費の支払い義務を負うのかってことになる。法律で決められてないから、誰が喪主になってもいいし、誰が葬祭費を支払ってもいいわけなんだよね」

品川「なるほど! 私の財産で払えると思っていたのが大間違いで、しかも誰が支払ってもいいなら、そりゃモメるわな…」

香典は相続財産には含まれない独立した金品

渋谷「ひとつわからないのが、香典で葬祭費用の負担を助け合うってこともあるわけじゃやない? そのへんは品川さんの場合どうだったんだろ?」

品川「私は友人だけは多いからね。そこは自慢だな」

司会「香典は死者の霊前に供えるものですが、実際の解釈としては、葬祭を主宰する喪主への贈与と見なされますね。葬祭費にあてられることも多いですが、相続財産には含まれない独立した金品として扱われます」

渋谷「例えば葬祭費用を支払ったあとに香典が残ったとして、その使い道を決められるのは誰なの?」

司会「喪主ということになりますね。他の相続人が持ち分を請求する権利はありません。また、葬祭代を相続人の一人が立て替えたとしましょう。そのとき、葬祭費用より香典の方が多いのに受け取った喪主から何の連絡もないなどでトラブルになることもあります」

相続人のために遺言書に記載しておくべき事項

最後に、葬祭費用を含めて、相続人が困らないため、相続手続きを楽にするために遺言書に記載しておくべき事項を紹介します。

財産を譲る人(相続人など)や、譲る内容については必ず記載しますが、それ以外には次の5つを意識しましょう。

  • 遺言執行者
  • 予備的遺言・後順位受遺者
  • 葬祭費用
  • 祭祀主宰者
  • 付言事項

具体的な記載方法が分からない方は、ぜひ横浜市の長岡行政書士事務所へご相談ください。

遺言執行者

遺言執行者とは、その名のとおり遺言を執行する権限を有している人です。

遺言執行者が指定されていない場合、相続人や受遺者全員が協力して相続手続きを進めることになります。

しかし遺言内容に納得しない人がいると、スムーズに手続きが進まない可能性もありますし、なにより慣れない相続手続きをご家族だけで行うことは負担も大きいでしょう。

しかし遺言執行者が遺言で指定されていれば、その遺言執行者が遺言の内容を実現するための手続きをすべて行るため、相続人の負担を減らせます。

合わせて読みたい>>遺言執行者の権限を遺言書に明記する書き方|行政書士が分かりやすく解説!

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予備的遺言・後順位受遺者

相続人が遺言者よりも先に亡くなってしまった場合、たとえば長男・次男に財産を相続させるという遺言があったとして、長男が遺言者よりも先に亡くなってしまった場合、長男に相続させることにした部分の遺言は無効になります。

無効となった部分は遺産分割協議が必要となるため、相続人の負担が増えてしまうのです。

相続させる相手が先に死亡してしまうようなケースに備えて、予備的遺言という条項を記載することをおすすめします。

予備的遺言によって、相続人が先に亡くなってしまった場合の財産の帰属を定めておくのです。

(なお、当初の受遺者が亡くなったあと、財産を受け取る受遺者のことは、後順位受遺者と呼びます)

合わせて読みたい>>遺言で相続させる相手が死亡したらどうなる?対策となる予備的遺言について解説!

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葬祭費用

この記事で紹介しているとおり、葬祭費用の負担については法的効力はないものの、付言事項に記しておくことで相続人に遺志を伝えられます。

祭祀主宰者

祭祀主宰者とは、お墓などの祭祀財産を承継する人です。

遺言書で祭祀主催者を指定しておけば、お墓を管理するべき人を定められます。

祭祀主催者については親族の多くが関わる事項でもあるため、遺言書を書く前に家族や親戚とよく話し合うことが大切です。

合わせて読みたい>>お墓の相続(継承)はどうなる?遺言書でお墓の承継人を指定する方法

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付言事項

その他、家族などへ宛てた「気持ち」については、付言事項に記載します。

たとえば相続人2名のうち、1名にだけ多くの財産を残すと、もう1名は納得できないかもしれません。

しかし付言事項に「長年の介護を理由に分配した」などと記載しておけば、遺された相続人同士のトラブルを回避できます。

葬祭費用で困らないためにも行政書士など専門家に相談を

新橋「まあまあ。そういえばさ、中学時代に同窓だった上野がもうすぐこっちに来そうだぞ。せめてあいつが困らないように、渋谷がお世話になった行政書士を紹介したらどうだ?」

渋谷「いいね。うちは横浜市の長岡行政書士事務所の長岡さんという方にお願いしたんだ。お勧めできるよ」

司会「それは素晴らしいことですが…どうやってお伝えするのですか?」

品川「やっぱり私がしれっと上野の枕元に…」

渋谷・新橋「だから、そういうのはダメだって(笑)」

横浜市の長岡行政書士事務所では、葬祭費用も含め、相続人が困らないための遺言書作成をサポートしています。初回相談は無料で対応しているので、ぜひお気軽にご相談ください。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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