遺言書の法定遺言事項とは~法定事項の一覧を行政書士が解説!~

記事更新日:

遺言書の法定遺言事項とは~法定事項の一覧を行政書士が解説!~

 

「遺言書を作りたいけど、どのような内容を記載できるか知りたい。」
「法定遺言事項というものがあると聞いた、具体的にはどのようなもの?」
「遺言に沿って手続きを進める遺言執行者とは何をする人?」

 

遺言書には、記載内容に法的な拘束力がある「法定遺言事項」というものがあることをご存じでしょうか。法定遺言事項とは、法的な効力を持つ遺言内容を指します。この記事では、法定遺言事項について、遺言執行者が執行できるものを中心に詳しく解説します。法定事項の一覧表も掲載していますので、ぜひご一読ください。

遺言のご相談
LINE導線
お問い合わせフォーム
受付時間:平日9:00-21:00 (土日祝予約制)

資料請求

遺言執行者が執行できる法定遺言事項とは

ご家族の死後、遺言書が見つかった場合には、遺言の中身を正しく実現するために、「遺言執行者」が必要となる場合があります。また、遺言書の中身には、法的な効力を持つ「法定遺言事項」と呼ばれるものがあることをご存じでしょうか。この章では遺言執行者と法定遺言事項について詳しく解説します。

遺言執行者とは

遺言執行者とは、遺言書の中で示された内容について、実現を目指して手続きを行う人を意味します。遺言執行人と呼ばれることもあります。

遺言書にはさまざまな内容を記載できますが、内容によっては必ず遺言執行者が必要となる場合があります。

合わせて読みたい:遺言執行者が単独で執行できる手続きとはなにか?行政書士が解説!

法定遺言事項とは

法定遺言事項とは、遺言書の中に遺す遺言内容の中でも、「法的拘束力」があるものを意味し、以下の3つに分類されています。

  1. 身分に関すること
    たとえば未成年者の親権者は、後見人や後見監督人を遺言書の中で指定できます。
  2. 財産の処分に関すること
    特定の個人や団体に遺贈したい、寄付をしたい場合には、財産の処分について書き遺すことは、法定遺言事項に該当します。
  3. 相続に関すること
    自身が遺す相続財産の分配方法や、遺産分割の禁止(※相続開始から5年以内)を定めるなど、相続のやり方についても法定遺言事項として残せます。

遺言執行者だけが執行できる3つの法定遺言事項

法定遺言事項の中には、遺言執行者だけが執行できる3つの法定遺言事項があります。詳しくは以下です。

相続人の廃除、廃除の取消

相続人の廃除、排除の取消は遺言執行者だけが手続きを行える法定遺言事項です。

  • 相続人の廃除とは
    相続人の廃除とは、生前に相続人から虐待などの行為を受けていた場合に、被相続人がその行為を理由に相続人としての地位を奪うことを意味します。相続人の廃除は生前に虐待などの行為を受けた本人が、家庭裁判所に廃除について申立てを行うか、遺言書の中で示すことでしか認められていません。

合わせて読みたい:相続廃除とは?特定の相続人に相続させない方法を行政書士が解説

  • 廃除の取消とは
    生前に認められている相続人の廃除を、被相続人が遺言書の中で取り消すことを求めた場合、遺言執行者が家庭裁判所に請求することで取消が認められます。取消が認められると、排除されていた方には相続権が復活するため、相続人になれます。

遺言による子の認知

生前に認知していない子がいる場合、遺言書の中で認知をすることが可能です。この場合も認知届を行うために遺言執行者が必要です。遺言書に示す場合には子の承諾が必要となりますが、未成年の場合は子の母親の承諾があれば遺言書の中で認知できます。

一般財団法人の設立

遺言書の中で一般財団法人の設立を記載する場合も、遺言執行者が必要です。遺言執行者は死後、速やかな設立に向けて、定款の作成や、300万円以上の拠出の手続きなどを行います。

 

合わせて読みたい:遺言で一般財団法人を設立するメリットとは?|注意点もあわせて行政書士が紹介

遺言書に記載できる法定遺言記載事項の一覧表

法定遺言事項は文中ですでに、身分に関すること・財産の処分に関すること・相続に関することの3つに分類されると解説しました。この章では、この3つの分類に属する法定遺言記載事項について、以下図にて紹介します。

法定遺言事項
①身分に関すること・子の認知
・未成年後見人・監督人を指定すること
・相続人の廃除
②財産の処分に関すること・遺贈
・寄付
・一般財団法人の設立
・信託先の決定
・生命保険の受取人変更
③相続に関すること・相続分の指定や第三者への委託
・遺産分割の方法
・遺産分割の禁止
・担保責任の範囲指定
・遺留分割侵害額請求の順序や割合指定
・特別受益持ち戻しの免除

相続人が執行できる法定遺言事項

法定遺言事項は、一部以外は遺言執行人が居なくても、相続人自身で執行ができます。遺言執行者が必ず必要なケース以外は、遺言執行者を指定する必要も、家庭裁判所への選任申立てをする必要もありません。相続人が執行者となり、手続きを進めることができます。遺贈、信託に関する決定、生命保険の受取人変更などは相続人でも執行可能です。

なお、相続人間で争いが生じるようなケースでは、トラブルを防止するためにも相続人以外の第三者が法定遺言事項を執行することがおすすめです。

執行不要の法定遺言事項

遺言書に書き遺す法定遺言事項によっては、そもそも執行の手続きが不要です。執行手続きが要らないため遺言書の中に遺言執行者を指定する必要はありません。また、相続の開始後に遺言執行者の選任を申立てする必要もありません。

では、数ある法定遺言事項の中でも、なぜ執行不要のものがあるのでしょうか。執行不要となる法定遺言事項は、執行手続きを行わなくても遺言書のとおりに効力が発生するためです。たとえば、遺産分割の禁止については執行が不要です。遺言書のとおりに遺産分割を禁止すれば良いため、遺言執行者も不要です。

【執行不要の法定遺言事項】

  • 未成年後見人や監督人の指定
  • 特別受益者の持ち戻しの免除
  • 相続分の指定や第三者への委託
  • 遺産分割の禁止
  • 担保責任の範囲指定

法定遺言事項以外にも記載できるものとは?

遺言書に記載できるものは、法定遺言事項だけではありません。「付言事項」と呼ばれるものも記載できます。付言事項とは、簡潔に言えば「お手紙」のようなものです。詳しくは以下のとおりです。

付言事項

付言事項は家族などへ宛てた「お手紙」のようなものです。法定遺言事項のように法的な効力があるものではありませんが、遺言内容への意図を詳しく書き込むことができるため、相続トラブルを回避する効果があります。たとえば、以下のような使い方ができるでしょう。

付言事項の活用例
相続人2名のうち、介護に長年従事してくれた相続人1名に多くの財産を相続させる場合、もう1名は複雑な思いを抱いてしまうかもしれません。しかし、付言事項で長年の介護を理由に分配したことをしっかりと書いておくことで、遺された相続人同士のトラブルを回避できます。法定遺言事項として書いたことへの、補足をプラスすることができるのです。

■付言事項は葬儀内容などを示すこともできる
遺言書を遺す際には、「自分の葬儀はこうあってほしい」という願いを抱いている方もいるでしょう。付言事項には葬儀の内容なども細かく希望内容を書き遺すことができます。また、贈与先への気持ちを述べる、事業継承に関する注意点を遺すことも可能です。相続の際に伝えておきたいメッセージを、付言事項の中に示しましょう。

合わせて読みたい:遺言書の「付言事項」について行政書士が解説!遺言者の想いを込める

遺言執行者が不要でも居た方が望ましいケースとは

相続人の廃除など、遺言執行者が必ず必要なケース以外では、書き遺す内容が法定遺言事項であっても、遺言執行者を遺言書の中で指定する必要はありません。しかし、不要なケースでも、遺言執行者が居ることは望ましいケースもあります。

たとえば事業継承があるケースや、相続財産の総額が多く、相続人への分配に時間や煩雑な手続きを要するケースでは、遺言執行者が適切に手続きをすることでスピーディーな相続が可能です。特に法的知識を多く要するような相続が予想される場合は、法律の専門家を指定しておくことが望ましいでしょう。

大切な願いを込める遺言書は長岡行政書士事務所へ

今回の記事では、遺言執行者が必要な法定遺言事項について中心に、付言事項についても触れながら詳しく解説しました。法定遺言事項の内容によっては、遺言執行者が必ず必要となるため遺言書を作る際には注意が必要です。大切なあなたの願いを込める遺言書を作る場合には、お気軽に長岡行政書士事務所へご相談ください。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
遺言に関するお問い合わせ

初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

ご相談はご来所のほか、Zoom等のオンラインでの相談も承っております。

お電話でのお問い合わせ

「遺言のホームページを見た」とお伝えください。

受付時間:平日9:00-21:00(土日祝予約制)
メールでのお問い合わせ

    初回相談は無料です。お気軽にご相談ください。

    お問い合わせ種別必須

    プライバシーポリシー

    長岡行政書士事務所(以下「当事務所」といいます)が運営する「横浜で遺言の遺言を専門家が支援」(以下「当サイト」といいます)は、以下のとおり個人情報保護方針を定め、個人情報保護の仕組みを構築し、全従業員に個人情報保護の重要性の認識と取組みを徹底させることにより、個人情報の保護を推進致します。なお、本プライバシーポリシーにご同意いただける場合にのみ当サイトをご利用くださるようお願いいたします。ご利用された方は、本プライバシーポリシーの条件にご同意いただいたものとして取り扱いさせていただきます。

    個人情報の管理

    当事務所は、お客さまの個人情報を正確かつ最新の状態に保ち、個人情報への不正アクセス・紛失・破損・改ざん・漏洩などを防止するため、セキュリティシステムの維持・管理体制の整備・従業員教育の徹底等の必要な措置を講じ、安全対策を実施し個人情報の厳重な管理を行ないます。

    個人情報の利用目的

    お客さまからお預かりした個人情報は、当事務所からのご連絡や業務のご案内やご質問に対する回答として電子メールや資料のご送付に利用いたします。利用目的は主に以下に定めるものに限ります。

    • 行政書士法に定められた業務及びそれに付帯する業務を行うため

    • 当サイトを通じたサービスの提供

    • 当サイトの品質向上とそれに基づくお客様の声の実施

    • その他、当事務所の業務の適切かつ円滑な遂行

    個人情報の第三者への開示・提供の禁止

    当事務所は、お客さまよりお預かりした個人情報を適切に管理し、次のいずれかに該当する場合を除き、個人情報を第三者に開示いたしません。

    1. お客さまの同意がある場合

    2. お客さまが希望されるサービスを行なうために当事務所業務を委託する業者に対して開示する場合

    3. 法令に基づき開示することが必要である場合

    個人情報の安全対策

    当事務所は、個人情報の正確性及び安全性確保のために、セキュリティに万全の対策を講じています。また、当事務所は個人情報の取扱いに関し、従業員全員に対し適切な監督をします。

    ご本人の照会

    お客さまがご本人の個人情報の照会・修正・削除などをご希望される場合には、ご本人であることを確認の上、対応させていただきます。

    法令、規範の遵守と見直し

    当事務所は、保有する個人情報に関して適用される日本の法令、その他規範を遵守するとともに、本ポリシーの内容を適宜見直し、その改善に努めます。

    個人情報保護に関するお問い合わせ

    当事務所の本プライバシーポリシー(個人情報保護指針)に関するお問い合わせ、連絡、意見などは下記までご連絡ください。

    長岡行政書士事務所 代表 長岡真也
    233-0003
    横浜市港南区港南5-1-32港南山仲ビル202
    電話 045-844-5616



    ページトップへ戻る