遺言に書かれていた預貯金の相続手続きのポイントは?(後編)必要な証明書とその意味を解説!

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【続・シンデレラに学ぶ相続 feat.転生して勇者になった行政書士】遺言に書かれていた預貯金の相続手続きのポイントは?(後編)

若かりしころのパーティで王子さまと出逢い、結婚して幸せになったシンデレラ。

月日が経ち、王さまとなった王子さまは家族に見守られながら永眠し、その遺産について王妃であるシンデレラと息子である王子に遺言状が残されました。

しかし、シンデレラの遺産を狙って、昔いじめていた2人の姉、アナスタシアとドリゼラが使い魔をよこし、遺産を強奪しようとして失敗。

異世界から転生した行政書士…勇者一行に助けられ、無事に遺産相続のレクチャーを受けることになったのでした。

《前編はこちら》

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遺言書における具体的な預貯金の相続手続き

戦士「いやー、昨日は飲んだなあ。おかげで完全な二日酔いだぜ」

王子「楽しんでいただけたようで何よりです。もっとも、これで御礼だなんて微塵も思っておりませんからね」

魔法使い「メイドさんがの! メイドさんがの、かわいかったんじゃー! わしの魔法、かっくいーって言ってくれたんじゃー!わし、結婚するかも」

僧侶「色ボケじじい」

王子「…ははは、何はともあれ、昨日の続きをまずはお願いできますか。遺言書における具体的な相続手続きについてですね、母上」

シンデレラ「そうね。お疲れかとは思いますが、どうぞよろしくお願いしますわ」

銀行の相続手続きで必要な資料

僧侶「もちろんです。さて、昨日お話しした銀行への連絡が終わったら、手続きに必要な書類が郵送で届きます」

シンデレラ「書類というのは具体的にどんなものなのかしら?」

僧侶「銀行によって違いますけど、主には次のような書類となります」

  •  被相続人の戸籍謄本(死亡の記載のあるもの)
  • (遺言執行者が指定されていない場合)預金の相続人(受遺者)の印鑑証明書
  • (遺言執行者が指定されている場合)遺言執行者の印鑑証明書

僧侶「基本的に多くの銀行で、相続人全員の印鑑証明書は不要になると思います。今回で言えば遺言書で預貯金を相続することとなった相続人はシンデレラさまだけなので、王子様の印鑑証明書はいらないということになります」

シンデレラ「なるほど」

僧侶「あとは、銀行によっては預金の相続人(受遺者)の戸籍謄本(または住民票)が必要となる場合がありますから、書類と同封されてくる説明書きを確認したらいいですね」

王子「さっき出てきた書類はどういったものなのかな?」

財産目録作成や相続税の申告の際に必要となる残高証明書

僧侶「残高証明書は財産目録作成や相続税の申告をするときに大事な書類です。相続する財産全体の金額が大きくなく相続税が生じないような場合でも、被相続人の死亡時に口座の残高がいくらあったのかの証明資料となるので取得しておいたほうがいいですね」

王子「電話で銀行に伝えておくのですか?」

僧侶「そうです。すると郵送で発行依頼書も送られてきますので、記入例を参考に記入をします。記入する際には、残高証明書で証明してもらう日付(証明日)は、被相続人の死亡日ですので、この点に気を付けてくださいね」

シンデレラ「もしも伝え忘れてたらどうなるのかしら」

僧侶「電話をして追加で送ってもらうか、あるいは解約の手続時に窓口で依頼書をもらい、その場で記入して提出することもできますから、ご安心ください。インターネットが使える場合は、ホームページから依頼書をプリントアウトすることができる場合もあります」

王子「この前、ネット回線を準備しておいて正解だったな」

戦士「ずいぶん世界観が崩れる発言だけど…」

僧侶「まあまあ」

シンデレラ「銀行所定の相続届出書もあると言っていたけど、それはどう手続きをすればいいのかしら?」

銀行所定の相続届出書の必要な理由

僧侶「実は相続に関する手続書類の名称は「相続届」「相続関係届出書」など銀行により変わるんです。一応、ここでは「相続届出書」と呼ぶことにしますね。被相続人の預貯金を相続する手続きは次のように行われます」

  • 被相続人名義の預貯金口座を解約
  • 解約した預貯金を相続人の口座に振込みする

僧侶「この手続きのために、郵送されてきたこの相続届出書に記入・押印をし、公的書類・遺言書原本と共に、銀行窓口に持参して手続きをとることになるわけなんです」

王子「なにか見本のようなものはあるのですか?」

僧侶「相続届出書の記入の仕方は、郵送で見本が送られてくることがありますのでそれを参考にします。遺言書に基づく場合は、それほど記入は難しくありませんよ。一応、代表的な記入事項をまとめておきますね」

銀行所定の相続届出書の主な記入事項

1.被相続人の情報(住所、生年月日、死亡日、次の2または3)
2.遺言執行者がいない場合
・預貯金を相続する人の代表者の情報(住所、連絡先)と実印
・預貯金の相続人(受遺者)の住所と実印
3.遺言執行者がいる場合
・遺言執行者の情報(住所、連絡先)と実印
4.解約する口座の内容
5.受取方法の記入
※記入の内容は銀行により異なります

シンデレラ「なるほど、わかりやすいわ。これをもとに銀行が手続きを進めてくれるのね」

銀行での遺言書による相続手続きはどのように行われる?

僧侶「はい。銀行の相続手続きとしては、主に次の2つです」

  • 残高証明書の発行依頼
  • 被相続人名義の口座解約と解約金の振込手続き

僧侶「基本的に口座を開設していた支店の窓口で行いますが、銀行によっては、どこの支店の窓口でも受け付けてくれます。また遠方の場合は郵送でも可能です」

王子「予約はしたほうがいいのですか?」

僧侶「相続の担当窓口は限られますので、できれば予約したほうがいいでしょうね。事前に予約をしておき、その間に書類の記入などをじっくり行うと、段取りよく手続きを行えますよね」

王子「窓口にもっていく書類は?」

僧侶「解約手続を実際に窓口で行う際には、以下の書類等を持参します」

  • 準備した公的書類
  • 遺言書原本
  • 記入した相続届出書
  • 記入した残高証明発行依頼書

僧侶「窓口での手続は、以上の書類が受理されて完了となります。実際に口座が解約され、受取指定した口座に入金となるのは、だいたい2週間ほどかかりますね」

シンデレラ「本当にお詳しくて…頼りになるわ」

魔法使い「いやあ、それほどでも…!」

戦士「あんたに言ってねーよ」

ゆうちょ銀行の場合は注意が必要

僧侶「私というよりは、勇者さんの知識ですから。あと、勇者さんが言うには、ゆうちょ銀行の場合は、最初の手続きが少し異なるみたいです。ゆうちょ銀行の場合、お近くの郵便局の窓口で相続が発生した旨を伝えて相続確認表という書面をもらいます。この用紙に記入をし、窓口で提出することが必要になるんです。この書類はゆうちょ銀行のホームページからダウンロードもできます」

僧侶「さらに、ゆうちょ銀行の場合は確認表を出してからゆうちょ銀行のセンターより必要書類のご案内は届くことになり、その案内に記載の書類を集めたうえで再度ゆうちょ銀行窓口に行く感じです。詳しくは以下のリンクを見てみてください」

ゆうちょ銀行の相続手続きについてはこちら:https://www.jp-bank.japanpost.jp/tetuzuki/souzoku/tzk_szk_flow.html

 

王子「我が王家にも素晴らしい教えを得た気がするが、むしろ民もしっかりとこの内容を知っておかねばならないと感じました。何から手を付ければいいかわからなければ不安だけが募ります。違いますか、母上?」

シンデレラ「そうね。それが精神的な負担になっては、本当の意味で豊かな国からほど遠くなってしまうわね」

僧侶「遺言書がある場合は、手続きはそこまで複雑ではありませんけど、不安は持たず落ち着いて対応してほしいですね」

 

預貯金の相続手続きは遺言書があれば意外と簡単

王子「そこで、ご一行にお願いがあります。魔王を倒した暁に、そして私が王家を継いだ暁には、ぜひ我が国で民にご講義をお願いしたいのです」

シンデレラ「それは良い考えね。私からもお願いいたします」

戦士「おお…そんな好待遇が…! どうするじいさん?」

魔法使い「メイドちゃんに会えるんなら、わし、ここに一生残ってもいい」

僧侶「残るんじゃなくて、まずは魔王を倒しに行かなくちゃいけないでしょ」

シンデレラ「いつまでもお待ちしております。皆様のご武運をお祈りしながら」

こうして、シンデレラと王子を救った勇者一行でしたが、遠く離れた地でアナスタシアとドリゼラは瞳に黒い炎をたずさえ、復讐を誓っていました。

アナスタシア「今回は失敗したものの、このままじゃ済まさないわ…」

ドリゼラ「そうよ…見てらっしゃい! シンデレラだけ幸せにしてたまるもんですか…」

シンデレラを巡る数奇な運命は、いったいどうなっていくのでしょうか。

《続く》

 

以上、いかがだったでしょうか。

シンデレラ達の愉快な物語はこの先も続きます?が、なんとなくイメージが付いたのであれば私たちもうれしいです。

相続手続きにおいて、預貯金の手続きも重要なポイントです。

不動産と違い、各銀行によって異なる点があるのも皆様を惑わす点であるかと思います。

その点、遺言書があれば必要な資料を大幅に省略できるなど、意外と簡単に済む場合もあります。

なかなか相続人全員から印鑑をもらえない可能性がある場合はこの遺言書を書いておくのも大事かもしれません。

本日もお読みいただきありがとうございました。

 

合わせて読みたい:行政書士が解説!銀行の視点から見た遺言執行者からの預貯金解約払戻し

 

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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