公正証書遺言を完成させる本番の手続きを解説 代書や出張もしてくれるの?

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公正証書遺言を完成させる本番の手続きを解説 代書や出張もしてくれるの?

「実際のところ、公正証書遺言ってどういう流れで作るの」

「手が不自由になり、自分で字が書けませんがそれでも遺言書は作成できますか」

「体が不自由で外出が難しいので、公証人さんが家まできてくれないかな」

 

公正証書遺言は法律のプロである公証人に作成してもらうので、あとで形式不備で無効になったりといった心配がありません。しかしながら、普段の生活であまり公証役場などに行ったことのある方もいないでしょうから、具体的に何から始めたらいいかとかどんな手続きが行われるかといったイメージが湧かないかたも多いのではないでしょうか。

また、遺言を作成されたい方はご高齢であったり病気で入院していたりするケースもあるので、代わりに代書してくれたり出張で来てくれたりするサービスはあるのでしょうか。

 

今日も長岡行政書士事務所のひまりと一緒に、学んでいきましょう。

 

・・・

 

ひまり:「声がちぃさーい!」

 

マキ:「失礼しましたぁ! みなさま、今日もおはようございますぅっ!!!」

 

ユウ:「ちょっとちょっと! 朝からなにやってんのひまりちゃん!」

 

ひまり:「新人教育ですよ、ユウさん。声は大きくハキハキと、報・連・相はひんぱんに、言われる前にまず自分から、感謝の心を忘れずに、私が白と言ったら黒いカラスも白く・・・」

 

ユウ:「やめなさい。うちは軍隊じゃありません」

 

涙目でユウの後ろに隠れるマキ、そうなんです、ひより先輩ひどいんです、なんとかしてくださいヤマダさん・・・

 

ユウ:「私はヤマダじゃないわ。ひまりちゃん、教育が足りないようね」

 

そっとマキを前に押し出すユウ、礼儀にはうるさいタイプのようだ。

 

マキ:「皆さんすいません・・・今までお付きのじいが色々やってくれたのでまだATMで現金を引き出すことすらできない未熟な社会人なんです。皆様のご指導ご鞭撻を励みに一層の努力を・・・」

 

ユウ:「あら? じいってあの白い手袋はめて車運転してくる人・・・? なかなか素敵なおうちじゃない。お仕事はゆっくりおぼえたらいいわよ。ところで、話は変わるけどマキさんにお兄さんか弟さんはいるかしら、できれば私と年が近くて元ラガーマンで独身とかだといいのだけど」

 

マキ:「うちは3人姉妹ですぅ

 

ユウ:「声が小さいっ!!!

 

 

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公正証書遺言作成の手順を確認しよう

ひまり:「さて、仕事ですよ。今日は公正証書遺言作成の手順を二人で確認しましょう。明日から私と一緒に公正証書遺言作成の実務を始めますよ」

 

マキ:「はい! ありがとうございます」

 

公正証書遺言作成ステップ①事前に相談者様や公証人と打ち合わせ

ひまり:「最初にすべきことは相談いただいた遺言者や公証人とそれぞれ事前に打ち合わせを行い、遺言の中身のすり合わせを行っておくことです。ここがスタートポイントで一番肝心なところですね」

 

マキ:「まずは遺言者のお話をじっくり聞き、どうご遺産を相続させたいのかをお伺いするんですよね」

 

ひまり:「そうですね。でも、ただ聞くだけじゃなくて、適宜こちらからもアドバイスをさせていただく事も大切です。例えば遺産全部を長男に・・・とご希望でも、遺留分という考え方をまずご説明して理解いただき、法的に問題なくかつ一番遺言者の理想に近い遺言の形を模索していかないといけないんです」

 

マキ:「わかりました」

 

ひまり:「ある程度話が固まって遺言書のひな型ができたら、それを持参して遺言者と一緒に公証人のいる公証役場に行きます。その際は下記の資料を持参し、公証人にこの相続の全容を把握してもらう必要があります。

 

  • 遺言者と相続人の続柄がわかる戸籍謄本
  • 相続人以外に遺産を渡したい人がいる場合にはその受遺者の住民票
  • 遺産の中に不動産がある場合はその不動産の登記簿謄本、固定資産評価証明書

※実務上は事前に専門家と公証人が打ち合わせをして遺言書案をメール等でやり取りしているため、本番当日では遺言書が出来上がっている状態です。

公正証書遺言作成ステップ②遺言者と証人2名を伴い公証役場に行く

ひまり:「遺言書の証人2名を手配することを忘れちゃだめですよ」

 

マキ:「確か証人2人が、公証役場での遺言作成過程すべてに立ち会う義務があるんですよね。責任重大ですが、どんな人がなることができるのでしょうか」

 

ひまり:「実は公正証書遺言の証人になるために、特別な資格は不要です。おじやおば、いとこなどの親戚に依頼できるケースもあります。ただ、以下の人は証人になれないので注意してください」

 

  • 未成年
  • 推定相続人、受遺者、それらの配偶者と直系血族
  • 公証人の配偶者、4親等内の親族、書記及び使用人

 

マキ:「そっか、未成年はまだ判断能力が未発達だから無理だとしても、遺言内容の公正さを保つ観点から証人になれない人がいるのですね」

 

公正証書遺言作成ステップ③公証人が遺言者の本人確認・口述・意思確認を行う

ひまり:「公証役場では、まず公証人が遺言者の本人確認を行います。本人確認は印鑑登録証明書※を使用するので実印を忘れないようにしてください。その後、遺言者はあらかじめ作っておいた公正証書遺言のひな型の内容を口述により読み上げますので、この時に遺言者の意思確認を行うことになります」

※本人確認は他に顔写真付きの本人確認書類でも大丈夫です。例えば、運転免許証、住基カード、マイナンバーカード等

 

マキ:「えーと、遺言者が読み上げて公証人が作成、ですよね」

 

ひまり;「そうです。だから遺言書の文章や表現、形式が不備で無効になるという事がないんです。法律のプロである公証人が作成してくれるわけなので」

 

公正証書遺言作成ステップ④遺言者、証人と公証人の署名捺印を行う

マキ:「文書を公証人に書いてもらったら、あとはどんな手続きが残っているのでしょうか」

 

ひまり:「まずは遺言者と証人2名の署名捺印です。遺言者は実印でないといけませんが、証人2名の署名捺印は認印でもOKです。遺言者と証人2名が署名捺印をした後に、公証人も署名捺印を行います。これで公正証書遺言は完成となります。公証人は同じ公正証書遺言を3通作成し、1通は原本として公証役場に保管され残り2通は正本及び謄本として遺言者に渡されます。遺言者が希望すれば通数を増やすことも可能ですよ」

 

マキ:「すいません、謄本ってなんでしたっけ?」

 

ひまり:「原本の内容を全部書き写した、って意味です。ちなみに抄本は内容の一部のみを移したものです。戸籍謄本とか戸籍抄本とかよく聞くでしょ」

 

マキ:「そうでした!」

 

合わせて読みたい:実際に公証役場へ行って遺言作成に携わる!手続きの流れと必要書類 

公正証書遺言だと解決できる5つの困難

ひまり:「さて、今まで公正証書遺言の事を話してきたけど、自筆証書遺言と比べてなにか気づいたことはありませんか?」

 

マキ:「んー・・・意外と優しいというか、公証人が聞き取って書いてくれるんですよね。実はこの仕事を始める前は公証役場や公証人っていうとなんかものすごく堅苦しいイメージがありました。なんか目の前で一字一句間違えなく書かされて書き損じると怒られる、みたいな・・・」

 

合わせて読みたい:公正証書遺言を作りたいけど、そもそも公証役場と公証人ってなあに?

 

ひまり:「大げさな(笑)! でも、少しは当たってます。実は公正証書遺言は結構公証人が手助けをして柔軟に対応してくれるので、遺言者の色々な状況に対応が可能なんです。もう一回、公正証書遺言作成プロセスを確認してみると」

 

  1. 遺言者が遺言の趣旨を公証人に「口頭で伝える」
  2. 公証人が、遺言者が「口頭で伝えた」遺言内容を筆記する
  3. 公証人が遺言者と証人に遺言内容を「読み聞かせる」
  4. 筆記の内容が正確であれば、遺言書に「署名捺印を行う」

 

「なので「口頭で伝える」、「読み聞かせる」、「署名捺印を行う」ことが難しい人は、公正証書遺言を作成することはできないのではないのか、と不安になるかもしれません」

 

マキ:「違うんですか?!」

 

ひまり:「安心してください、ちゃんと以下の様に方法はありますよ。そういえば以前長岡先生がインタビューを受けた時にもこのテーマについては話してるので、参考にしてみてね」

 

遺言書作成困難①「話すことができない」場合

遺言内容を口頭で伝えることが難しい場合は、遺言の内容を通訳人の通訳により口述する方法か、または公証人と筆談する方式いずれかを選ぶことができます。その場合公証人がその旨を遺言書に記載します。

 

遺言書作成困難②「耳が聞こえない」場合

公証人の読み聞かせが難しい場合は、通訳人の通訳によるという方式か、または閲覧で済ませるという方式のいずれかを選択し、公証人がその旨を遺言書に記載します。

 

遺言書作成困難③「字を書くことができない」場合

署名、捺印を行うことが難しい場合は、前もって公証人に署名が難しい旨を伝えておけば、公証人がその事由を記載して遺言者に代わって代署、代印することができます。

 

遺言書作成困難④「目が見えない」場合

目が見えない場合でも元々公正証書遺言は遺言内容を口頭で伝えることはできます。また公証人の読み聞かせもできますので問題はありません。ただ、目が見えないと署名、捺印が難しい可能性がありますが、公証人がその事由を記載して遺言者に代わって公証人が代署、代印することができます。

 

マキ:「へえー! 確かに柔軟に対応ができるのですね。ちなみにですが、通訳人は特定の技能や資格が必要とされるのですか?」

 

ひまり:「いえ、遺言者の意思を公証人に伝えることができる人であれば構いません」

 

遺言書作成困難⑤「外出できない」場合

ひまり:「最後に、遺言者が病気や健康上の理由などで公証役場に行けない場合は、公証人が出張して来てくれることも可能です。ただし、あくまでもその公証人の管轄内にとどまりますけどね」

 

マキ:「来てくれるのは助かりますよね。追加でどんな費用が発生しますか?」

 

ひまり:「来てくれる対価としての病床執務加算がまずかかります。これは相続人や受遺者の数と財産額によって変わってきます。他には日当が一日二万円で四時間以内あれば一万円と法律で定められています。あとは交通費が実費で発生しますね」

 

マキ;「よくわかりました! これで明日からの公正証書遺言作成業務はバッチリです!」

 

ひまり:「がんばってね!」

 

合わせて読みたい:目や耳が不自由な場合の遺言作成|話せなくても字が書けなくても遺言書は作れるか行政書士が解説

公正証書遺言の手続きを理解し状況に応じて有効活用していこう!

公正証書遺言作成の流れと必要書類を学びました。また、公正証書遺言は公証人という人が作成にかかわってくるので、遺言者が目が見えない、公正証書役場に行けない、といった事態にも柔軟に対応可能です。

ただ、やはり身近に一緒に動いてくれる法律の専門家がいれば心強いもの。ご不明点やお困りの点がありましたら、相続の経験豊富な長岡行政書士事務所に是非ご相談ください。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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