
「自宅で遺言書を見つけたけど、どうしたらいいか分からない」
「勝手に開封したら無効になったりしないの?」
「自宅で遺言書を見つけた場合の手続きを教えて欲しい」
上記のような事態に直面している方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は遺言書を開封するタイミングについて説明いたします。
先日、夫を亡くしました。自宅で夫の遺品整理をしていたところ、どうやら遺言書らしきものを発見しました。
その遺言書は封筒に入っており、封がしてある状態です。
内容が気になるので開けてみようと考えているのですが、勝手に開封しても良いのでしょうか?
初めてのことなので、どうしていいか分からず動揺しています。
恐れ入りますがどうすればいいのか教えてください。
ご相談ありがとうございます。
旦那様の遺品整理をしていたところ遺言書を発見し、その場で開封しても良いかどうかというご相談ですね。
実は、遺言書の保管方法・開封方法は主に3つの種類(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)により異なり、開封の仕方やタイミングも遺言書の種類に応じた方法を選択します。
では、今回ですと自筆証書遺言なので、具体的にどのようにすれば良いかご説明いたします。
目次
遺言書の種類に応じた開封方法
もし誤って開封してしまったとしても遺言書自体が無効になることはありませんが、開封する際は慎重に行いましょう。
以下3つの遺言書について開封する際の注意点などご紹介いたします。
- 公正証書遺言
- 自筆証書遺言
- 秘密証書遺言
公正証書遺言の場合
公正証書遺言の場合、家庭裁判所で検認(その内容や存在等を保存する手続き。偽造変造を防ぐ)の必要がないため、見つけたその場で開封しても問題ありません。
また、公正証書遺言の原本は公証役場にも保管しているため、開封したとしても違反にならないのです。
なお、そもそも公正証書遺言は冊子になっており、封でとじられているわけではないので、開封といえるのか微妙です・・・。
ちなみに、デジタル化まえの公正証書遺言は原本のほかに、正本と謄本が発行されますので、2冊の遺言書が遺言者の手元にあると思われます。(原本は公証役場に保管)
合わせて読みたい:公正証書遺言の「原本・正本・謄本」とはなに?この3種類の違いを教えて!
また、令和7年(2025年)10月1日からのデジタル化以降に作成していた場合、遺言者には、従来の正本・謄本にあたる「公正証書正本情報」「同一事項証明書面」などが交付されています。
関連記事:公正証書遺言のデジタル化がスタート!メリットや注意点を行政書士が解説
ただ、あまり馴染みのない書類かと思いますので、「遺言書らしきものを見つけたけど、これが公正証書遺言の正本・謄本・同一事項証明書面なのか?それともまったく別の書類なのか?自分では分からない」、という場合は、その書類を持って、横浜市の長岡行政書士事務所へご相談いただければと思います。
自筆証書遺言・秘密証書遺言の場合
自筆証書遺言や秘密証書遺言に関しては、開封する前に家庭裁判所にて検認をしなければなりません。
民法1004条1項(遺言書の検認)
遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする。
出典:e-Govポータル
仮に検認の手続きを行わなかった場合は法律に違反するため、罰則を受ける恐れがあります。
民法1005条(過料)には、以下のように定められています。
前条の規定により遺言書を提出することを怠り、その検認を経ないで遺言を執行し、又は家庭裁判所外においてその開封をした者は、五万円以下の過料に処する。
出典:e-Govポータル
もし、誤って開封してしまった場合は、早急に家庭裁判所へ提出してくださいね。検認を申立てする必要があります。
不明点は、事前に最寄りの家庭裁判所に確認しましょう。
関連記事:自筆証書遺言の検認とは?必要な場面や流れ・申立権者や注意点を行政書士が解説!
ただし、自筆証書遺言書保管制度を利用した自筆証書遺言に関しては、検認の必要はありません。自筆証書遺言書保管制度については、下の記事で詳しく解説していますので、そちらを見てくださいね。
合わせて読みたい:自筆証書遺言書保管制度の証明書は2種類!遺言書が見つからない場合に活用
遺言書を発見したら行政書士に相談を
これまで、遺言書の開封方法やタイミングについてご紹介しましたが、遺言書の種類が何なのか見ても分からないという方もたくさんいらっしゃいます。
「公正証書遺言って何?見たことが無いからわからないよ」と思う方もいると思います。
また、「遺言書らしきものがあるけど、これが公正証書遺言なのか?自筆証書遺言なのか?そもそも遺言書ではなく、エンディングノートなのか?」と悩んでしまう方も珍しくはありません。
果たして自分で開封して良いものなのか、裁判所へ持って行くべきものなのか、なかなか判断しづらいですよね。
もしこのような悩みがある場合は、ぜひ横浜市の長岡行政書士事務所へご相談ください。遺言書を適切に開封する方法をアドバイスさせていただくことはもちろん、その後の相続手続もサポートさせていただきます。









