負担付き遺贈とは|負担の範囲や注意点を行政書士が解説!

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負担付き遺贈とは 負担の範囲や注意点を行政書士が解説!

 

「遺贈には負担付き遺贈という方法があると聞いた。どのようなしくみか知りたい。」
「負担付き遺贈を検討しているが、どこまで負担させることができる?」
「遺言書で負担付き遺贈を書き遺したい。注意点はあるか。」

遺贈には財産を遺贈させる遺贈者が、財産を受け取る受遺者に対して一定の負担を負わせる方法があります。そこで、今回の記事では負担付き遺贈について、負担の範囲や注意点を詳しく解説します。

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負担付き遺贈のしくみとは

遺贈とは、遺言によって自身の財産を法定相続人以外の方に譲ることを意味します。では、負担付き遺贈とはどのようなしくみでしょうか。負担付き遺贈とは、負担を課す代わりに、財産を譲るという仕組みを意味します。では、負担とは一体どのようなものでしょうか。この章では活用例にも触れながら、負担付き遺贈について詳しく解説します。

負担を負わせる遺贈のこと

「負担付き遺贈」は、遺贈者(遺言で財産を残す人)が受遺者(財産を受け取る者)に対して、財産を相続させる代わりに一定の義務を負わせることを意味します。

具体的には、遺贈する代わりに遺される配偶者のお世話を依頼する、住宅ローンの残債の返済を依頼する、などが挙げられます。

負担付き遺贈の活用例

実際に負担付き遺贈を活用する場合には、どのような例があるのでしょうか。以下2つのパターンをご参考ください。

財産を遺贈する代わりに、配偶者の世話を子に依頼する

遺贈者
受遺者子2名
遺贈させる財産所有している不動産および預貯金、有価証券
負担させる内容配偶者の老後の世話を子2名に依頼する

このケースでは、父が子に対し、自分の死去後に配偶者の世話を子に負担させる代わりに、不動産や預貯金、有価証券を遺贈しています。財産を渡す代わりに、家族仲良く暮らしてほしいという思いが込められています。

 

財産を遺贈する代わりに、愛犬の世話を子に依頼する

遺贈者
受遺者子1名
遺贈させる財産預貯金
負担させる内容愛犬の世話

この負担付き遺贈では、相続人や受遺者になることができないペットについて、世話を子に負担させる代わりに預貯金を遺贈しています。大切な家族の一員であるペットを、自身の死後も大切にしてほしいという願いが込められています。

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負担付き遺贈の「負担の範囲」とは

負担付き遺贈では、家族やペットの世話を託す、残してほしい住まいの住宅ローンを支払ってもらうなどが可能です。しかし、あまりにも大きな負担を受遺者が強いられる場合は、生活にも大きな影響を及ぼしてしまいます。そこで、負担付き遺贈における「負担」には範囲が定められています。詳しくは以下です。

負担は遺贈する財産の範囲に留まる

負担付き遺贈で受遺者が背負う負担については、遺贈される財産の範囲内に留まります。
たとえば、少額の預貯金しかもらえないのに、高額の住宅ローンの返済を背負わされてしまったら、受遺者の生活が脅かされてしまいます。

そこで、

民法第1002条1項 負担付遺贈を受けた者は、遺贈の目的の価額を超えない限度においてのみ、負担した義務を履行する責任を負う

と定めています。遺贈者は、受遺者の今後の生活なども見据えた上で、遺言書を遺すことが大切です。

負担付き遺贈は負担を実現しにくいケースがある

負担付き遺贈は、財産を受け取る受遺者の生活状況によっては、負担を履行することが難しいことも予想されます。たとえば、家族にペットの飼育を依頼されている内容でも、ペットの飼育を固く禁じられている集合住宅に暮らしていたら、財産をもらっても飼育ができないため、引っ越しを余儀なくされるおそれがあります。

負担付き遺贈は、財産をあげる代わりに負担を強いるものですが、内容によっては実現が難しいケースがあることも知っておきましょう。

負担付き遺贈の注意点

遺言書を作る際に負担付き遺贈を検討している場合には、知っておきたい注意点があります。詳しくは以下のとおりです。

負担付き遺贈は放棄できる

負担付き遺贈は先に触れたように、内容によっては受遺者にとって重い負担が強いられるものです。たとえ財産をもらったとしても、実現が難しい負担の可能性もあります。そのため、負担付き遺贈は受遺者によって放棄できます。なお、負担だけを放棄し、財産を受け取ることはできません。

負担が守られない可能性もある

負担付き遺贈は遺言書で示すものであり、実際に実現されるかどうか、遺言者が見届けることはできません。負担付き遺贈は財産を受け取る代わりに、負担を背負うものですが、実際に負担は放棄した上で財産はもらうことも予想されます。

財産と負担のバランスに考慮が必要

負担付き遺贈における負担には「範囲」があると解説しました。そこに加えて、財産と負担のバランスについても考慮が必要です。

たとえば、住宅ローンの返済を負担させ、遺贈する財産は山や田畑の土地だと仮定しましょう。山や田畑は宅地等と比較すると売却しにくく、現金化しにくい財産です。しかし、住宅ローンの返済を強いられたら、返済に充てる現金を用意する必要があります。受遺者は売却できない不動産、住宅ローンを背負ってしまうことになるのです。また、売却できなくても不動産には固定資産税も発生してしまいます。

財産を与えれば負担を強いらせて良いのではなく、すぐに使える現金や預貯金、換価しやすい不動産とセットで負担を強いなければ、受遺者に大きな負担を与えてしまいます。

予期せぬ負担付き遺贈は相続トラブルになる

負担付き遺贈はさまざまな負担を依頼できるものですが、受遺者にとって予期しない負担付き遺贈の場合は、相続人間で思わぬトラブルになることも考えられます。たとえば、同居していた子ではなく、別居して遠方にいる子に、住んでいる家などの財産と配偶者の世話を依頼する遺言書を遺したとしましょう。

同居していた子は家がもらえない不満を持つ可能性がある上、遠方にいる子は今後家族の世話をするために生活を変える必要があります。もちろん、負担付き遺贈は拒否できますがこのような相続人同士が納得できないような遺言書が残されていたら、家族に遺恨が生まれる可能性があります。

負担付き遺贈を専門家に相談するメリット

負担付き遺贈は思いを込めて財産とお願いを託すものですが、受遺者への配慮に欠けてしまうと、大きなトラブルとなるおそれがあります。そこで、負担付き遺贈を検討する場合には、専門家への相談がおすすめです。遺言書は行政書士をはじめとする専門家に依頼しましょう。主なメリットは以下の2つです。

遺言書を正しく作ることができる

遺言書は正しく残さなければ、無効となるおそれがあります。また、ご自身で書いて保管しておくと、相続の開始後に家族が遺言書を見つけてくれない可能性もあります。遺言書は、書き遺し方や保存方法などに配慮する必要があるため、行政書士などの専門家へ相談しましょう。正しく作り、保管することで、確実に未来へ思いを託せます。

遺言執行者を依頼できる

負担付き遺贈はせっかく財産を受遺者に託しても、義務を履行してくれないおそれがあります。そこで、遺言執行者を遺言書の中で指定しておくことがおすすめです。遺言執行者を指定しておくと、受遺者が財産を受領後に、本当に義務を履行しているか見守ってもらえます。遺言執行者も行政書士などの専門家に依頼することが可能です。

合わせて読みたい:遺言執行者とは?実行する内容・権限の書き方を行政書士が分かりやすく解説

負担付き遺贈をご検討されたら|長岡行政書士事務所にご相談ください

この記事では、負担付き遺贈について、負担の「範囲」に焦点をあてて詳しく解説しました。あわせて負担付き遺贈の注意点も解説しましたので、ぜひご参考ください。

負担付き遺贈をはじめとする、遺言書の作成は行政書士に相談しましょう。せっかく思いを込めて作った遺言書も、未来を見据えて作っていないとトラブルとなるおそれがあります。長岡行政書士事務所では、相続トラブルを防ぐ、安心の遺言書作成をサポートしています。まずはお気軽にご相談ください。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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