エンディングノートを書けば遺言書はいらない?エンディングノートと遺言書の違いについて解説!

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エンディングノートを書けば遺言書はいらない?エンディングノートと遺言書の違いについて解説!

「知人からエンディングノートをもらったけれど、これって何?」
「子どもからエンディングノートを書いた方がいいと言われたけど、何のこと?」
「遺言は書いているけれど、エンディングノートも書く必要あるの?」

 

近年、終活の一環としてエンディングノートを活用したり、エンディングノートを書くよう勧められたりした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

終活とは人生の終わりに向けて行う活動のことで、今までの人生を総括し、最後を迎えるにあたって様々な事前準備を行うことを意味します。

この終活を始めると、「エンディングノート」という言葉を耳にする機会があるかと思います。

 

ご自身の最期に文書を残すという作業では、このエンディングノートの他に「遺言書」があります。

終活は相続とも関係がありそうですが、エンディングノートと遺言書は相続の際、どのような役割を果たすのでしょうか。

 

今回のコラムでは、エンディングノートと遺言書にはどのようなことを書くのか、それぞれの違いはどのようなことなのかについて説明したいと思います。

 

 

エンディングノートとは

エンディングノートとは、ご自身が亡くなった時に残された人へ伝えたいことを記しておくノートのことをいいます。
このエンディングノートには、書式や書くべき内容に決まりはありません。何をどう書いても自由です。作成する人が想いのまま自由に書くことができるものなのです。

 

どんなことを書く?

エンディングノートは自由に書くことができますので、書かれる内容は作成する人によって様々です。
一般的には、「家族へのメッセージ」や「ご自身亡きあとの手続きに必要な情報」などを記入しておくことが多いようです。くわしくは後述「エンディングノートに記載すべき内容」で説明します。

 

どうやって手に入れる?

エンディングノートは、次のような方法で入手できます。

  1. 自治体で配布しているものをもらう
  2. 市販されているものを購入する
  3. 終活セミナーなどに参加して購入、または無料配布をうける
  4. 自作する

1、自治体で配布しているものをもらうについて
多くの自治体では、無料でエンディングノートを配布しています。公式サイトでダウンロードできたり、役所の窓口で配布したり、指定した配布場所(ケアプラザなど)で配布したりと様々です。
一部有料の場合もありますので、配布を受ける場合には、事前に問い合わせるとよいでしょう。

 

2、市販されているものを購入するについて
市販のものが欲しい場合は書店で購入できます。このほか、ネット通販でも購入することができます。

 

3、終活セミナーなどに参加して購入、または無料配布をうけるについて
終活セミナーに参加したり、葬儀社の資料請求をしたりすると、無料でもらえる場合があります。セミナーでは有料で販売している場合もあります。

 

4、自作するについて
自作する場合は市販のノートに書いたり、パソコンが使える場合はWordソフトなどを使用して作成します。
自作はしなくとも、無料でダウンロードできるサイトがありますので、それを活用することもできます。

エンディングノートは自由に作成することができますので、ご自身が楽しみながら取り組むことのできるものを入手すると良いでしょう。

 

エンディングノートと遺言書、違いは何?

エンディングノートは自由に作成できることについて説明しましたが、これに対して、遺言書はどうなのでしょうか。ここで、両者の違いについて説明ましょう。

要件と法的効力

遺言書もご自身亡き後のことを思って作成する文書になりますが、エンディングノートと大きく違うのは、遺言書の書き方には厳格な要件があることです。
そしてその要件があるからこそ、正しく作成された遺言書には法的な効力が認められるのです。

 

正しく作成された遺言書には法的な効力が認められますので、相続人は原則、その遺言内容に従わなければなりません。

 

これに対しエンディングノートは、内容や形式が自由な反面、法的な効力をもちません
したがって、エンディングノートがあったからといって相続人はその内容に従う必要はないのです。

 

例えば、次のような内容がエンディングノートまたは遺言書に書かれていたとします。

 

  • エンディングノートだけ残されており、「預貯金は長女〇〇あげる」と書かれていた。
  • 遺言書だけが残されており、「預貯金は長女〇〇へ相続させる」と書かれていた。

エンディングノートはあくまでも書いた人の要望にすぎないため、他に兄弟がいた場合、兄弟はエンディングノートの内容に従わずに預貯金について相続手続きをすることができます。
しかし遺言書に記載されていた場合は、預貯金は長女に相続させる必要があるのです。

 

これが、エンディングノートと遺言書の大きな違いになります。
エンディングノートは遺言書の代わりにはならないのです。

 

書くべき内容の違い

それでは、エンディングノートと遺言書、それぞれに書くべき内容はどのようなものなのでしょうか。
エンディングノートは自由に書くことができますが、具体的にはどのような内容が書かれるのか、
また遺言書は定められた要件に則ってどのような内容が書かれるのか、見ていきましょう。

 

エンディングノートに記載すべき内容

エンディングノートには、家族への想いなどを書くほか、相続の際に必要な情報などを記載し、遺言書を補完する役割を果たせるようにしておくと、残された家族も助かります。

具体的には次のような内容を書くと良いでしょう。

  • ご自身の情報(本籍地、趣味、好な食べ物や好きな言葉など)
  • 家族との思い出やメッセージ
  • 緊急連絡先や知人の連絡先
  • ペットの世話についての詳細
  • 自分の財産についての詳細
  • パスワードなどの情報
  • 医療や介護の希望
  • 葬儀や埋葬の希望

遺言書に記載すべき内容

遺言書には、「自筆証書遺言」(※1)と「公正証書遺言」(※2)がありますが、どちらについても次のような内容を記載しておきます。

  • 遺産分割方法や相続分の指定
  • 遺言執行者の指定
  • 祭祀承継者の指定
  • 相続財産の処分
  • 相続人の廃除
  • 非嫡出子の認知
  • 付言事項

上記は「法定遺言事項」とよばれ、遺言書に記載することで法的な効力をもつ内容になります。
ご自身の死後、確実に実現してほしい内容を記すことになります。

 

(※1)自分自身で本文・日付及び氏名を自書し、署名押印して作成する遺言
(※2)公証人に内容を口述し、公証人が作成をする遺言

 

どちらを作成しておくべき?

エンディングノートの作成は、写真を入れたり思い出をつづったりしながら楽しく自由に作成ができます。
費用もそれほどかからないため、とりあえず作ってみることができ、取り掛かりやすいと言えます。

 

それに対して遺言書は、作成するのが難しそうでハードルが高く、なかなか取り掛かる機会がないと言えます。

 

自筆証書遺言の場合、費用はさほど掛かりませんが、厳格な要件を満たした遺言書を作成するのは難しそうですし、公正証書遺言の場合、要件面はクリアできたとしても、費用がかかる点や公証人とのやりとりがよく分からず、なかなか作成することまでたどり着けないかもしれません。

 

しかしだからといってエンディングノートだけ作成しても、その内容はあくまでも要望にすぎないため、
実現してほしい財産分与の方法などがある場合は遺言書を作成し、内容の実現を確実にしておくことが大切です。

 

エンディングノートと遺言書はそれぞれに使い勝手が良い点と悪い点がありますが、どちらか一方だけ作成しておけば良いとは言い切ることができません。

 

手間や多少の費用はかかるかもしれませんが、確実に実現してほしい遺産の相続については遺言書を作成しておき、それを補うかたちでエンディングノートを作成しておくことで、ご自身亡き後の希望を叶えることができると言えます

 

エンディングノートと遺言書の違いのまとめ

今回は、エンディングノートがどのようものなのかに触れつつ、エンディングノートと遺言書の違いについて説明しました。

最後に違いを簡単な一覧表に記しておきますので、今後それらの作成を検討する際にはぜひ参考にしてください。

長岡行政書士事務所では、遺言作成について親切な対応を心がけております。何かお困りごとがありましたら、まずはどのようなことでもお気軽に相談にいらしてください。

 

【エンディングノートと遺言書の違い】

エンディングノート遺言書
法的効力なし

(要望を伝えるのみ)

あり

(従わせる力をもつ)

書き方の決まり事ごとなしあり
作成コスト無料もしくは比較的安価

(無料~数千円)

公正証書遺言の場合ある程度の費用がかかる

(公正証書の場合数万円~)

 

あとがき

過去に実際あった事例では、亡くなった奥様が旦那さんのために、大学ノートに「エンディングノート」と書かれたものが遺されたことでした。

自身亡き後、遺されて一人になる旦那さんのことを想い、書かれたのでしょう。

そこには、通帳や印鑑のしまい場所、亡くなった後にやる手続き、お墓の管理のことなど、遺言書には書けないことがたくさん書かれていました。たまたま私もそれを見つけ感動したことを覚えています。

確かに、エンディングノートは遺言書と違い法的な効果はありませんが、淡白な遺言書だけでなく、想いのこもるエンディングノートを遺しておくのも悪くないと感じた出来事でした。

お読みいただきありがとうございました。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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