【遺言書川柳】子どもがいない場合の相続は?遺言書は書くべき?

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【遺言書川柳】子どもがいない場合の相続は? 遺言書は書くべき?

皆様、こんにちは。「遺言書川柳」のコーナー、今回のテーマは「子どもがいない場合の相続は? 遺言書は書くべき?」です。

 

遺言書にまつわる「あるある」を、川柳で解説! 味わい深い川柳を楽しみながら、今回も遺言書について学んでいきましょう。さっそく最初の作品です。

 

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子供がいない場合は兄弟姉妹が相続人となるこもある

 

「子がおらぬ ゆえに相続 わが犬に?」(横浜市在住・Aさん 82歳・男性)

 

Aさんは、お子様がいらっしゃいませんが、我が子同様に大切に育てている愛犬がいるのですね。なので、自身の財産を、犬に相続してもらいたいようです。

 

…お気持ちはとてもよくわかるのですが、残念ながら犬には相続はできませんね。

 

まず、人が亡くなった、遺言を書いていなかった場合は法律で定められた法定相続となります。これは、誰にどの割合の相続分があるのかについて、民法900条で明確に規定してある相続割合のことです。

 

《 民法第900条(法定相続分) 》

1.同順位の相続人が数人ある時は、その相続分は、次の各号に定めるところによる。

2.子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。

3.配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は3分の2とし、直系尊属の相続分は3分の1とする。

4.配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は4分の1とする。

5.子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉 妹の相続分の2分の1とする。

 

つまり、法律では相続人の対象者と、相続可能な財産を定めているわけです。ですから、遺言書が残されていない場合には、法律に則った遺産分割をすることになるのです。

 

子どものいない夫婦の場合でも、民法900条により、相続する割合が具体的に決まっています。

 

《 民法900条による具体的な相続分を解説 》

●配偶者と直系尊属が下記表の割合により相続する。

●直系尊属がいない場合は配偶者と兄弟姉妹が下記の割合により相続する。

 配偶者と直系尊属の場合:配偶者2/3、直系尊属1/3

 配偶者と兄弟姉妹の場合:配偶者3/4、直系尊属1/4

●兄弟姉妹が相続開始時に死亡している場合は、その者の子が代わって相続する(代襲相続)。

 

直系尊属とは、祖父母など自分より前の世代で、血のつながった直系の親族のことです。兄弟姉妹が相続開始時に亡くなっている場合は、その者の子が代わって相続することになります(代襲相続)。

 

このように、相続人は配偶者だけではなく、父母や、父母がいない場合には兄弟姉妹も相続人となるわけなのですね。

 

Aさんは、奥様、そして妹さんがおられましたが、すでにお亡くなりになっておられますね。でも妹さんのご子息である甥っ子のBさん、Cさんがいますので、Bさんが相続人となるわけです。

 

第三順位の相続の場合は相続人が多数になることもある

 

「甥っ子の 笑顔がこわい お正月(神奈川県川崎市在住・Dさん 79歳・女性)

 

なかなかに渋みのある一句ですね。普段はあまり交流がない甥っ子さんが、お正月の時だけ、やたらとまばゆい笑顔を向けてくること…ありますよね。

 

狙いはもちろんお年玉(笑) まあ遺言書とは関係ないのですが、おもしろいので入選していただきました(笑)

 

お年玉でも兄弟姉妹の間で差がつくとモメる原因になったりしますよね。それが財産となればなおさら。

 

ですから、財産を相続してもらうときには、相続人全員で協議し、遺産について「何を誰にどれだけ」分けるのか、きちんときめていかなくてはいけません。これを「遺産分割協議」と言います。

 

兄弟姉妹(甥姪)が相続人の場合は遺産分割協議が困難になることも

遺産分割協議では内容について相続人全員が合意することが必要で、そのことを証明するものとして「遺産分割協議書」を作成します。

 

Dさんもお子様がいらっしゃらないということですが、子どものいない夫婦の場合、相続開始時にどの相続人がいるのかによって、遺産分割協議に参加する顔ぶれが変わります。Aさんのケース同様、兄弟姉妹やその子も相続人となるわけですね。

 

このとき、Dさんと親類縁者の皆様が、日頃から良い関係を築いていれば問題ないですが、兄弟姉妹がすでに独立して家庭を築いている場合は、それぞれの生活がありますので日頃疎遠になりやすいもの。

 

さらに姪・甥ともなると、それこそ「お年玉の思いでしかない」というほど、交流が薄いということも十分考えられます。

 

そのような場合に、法定相続による相続や遺産分割協議をすることになると、残された配偶者の精神的・事務的な負担はけっこう大きなものになってしまい、「叔母さん、勘弁してよ」ということにもなりかねません。

 

ですから遺言書では遺産の分割方法について、あらかじめ決めて書いておくことが重要なのです。

 

遺留分請求の心配は少ない点でも遺言は必要

ちなみに、遺言書は、自分の財産を誰にどう分けたいのか、遺言者の意思を自由に残せるものです。一方で、相続人は「遺留分侵害額請求」という権利を持っています。

 

遺留分とは、遺言書で遺産を分ける対象に指名されなかった人でも、法定相続人として認められれば、受け取ることのできる最低限の割合のことです。以下の割合が目安になっています。相続人が数人いる場合には、民法900条もしくは901条の規定により算定していきます。

 

  • 直系尊属のみが相続人である場合:1/3
  • 前号に掲げる場合以外の場合:1/2

 

というわけで、子どものいらっしゃらないご夫婦でも遺言書は作成しておいたほうがいいわけですね。

 

ポイントは、配偶者だけではなく、兄弟姉妹や場合によっては姪・甥も相続人となる点です。

 

この点を念頭に、自身の財産の遺産分割はどうあってほしいのかをしっかりと考えてみることをお勧めします。

 

この記事を詳しく読みたい方はこちら:子どもがいない場合、相続はどうなるのか?遺言書は書くべきなのか?

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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