AIで遺言書は作成できる?リスク・安心な作成方法を行政書士が解説!

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AIで遺言書は作成できる?活用時の注意点を行政書士が解説

「chatGPTなどのAIを使って遺言書は作成できる?」
「AIで遺言書をサービスがあるらしいけど、本当に正しい遺言書が作れるの?」

生成AI(以下、AI)の精度は日々アップデートされており、chatGPTやGoogle GeminiなどのAIを誰でも自由に利用できるようになりました。

このため、「遺言書もAIで作れるのではないか」、と気になっている人も多いでしょう。

しかし結論としては、遺言書をAIに丸投げして作成することには、リスクがあると言わざるを得ません。そこで今回は、横浜市で遺言書作成をサポートしている行政書士の目線から、AIを遺言書作成に活用する際の注意点について解説します。

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AIで遺言書を作成する方法は2パターン

AIで遺言書を作成するといっても、その方法は次の2つに大別されます。

  • ご自身でAIに指示する
  • AIを活用した遺言書作成支援サービスを利用する

まずはこれらの方法について、それぞれの違いを見ていきましょう。

ご自身でAIに指示する

ChatGPTなどのAIに「遺言書の書き方を教えて」「遺言書の文例を作って」などと入力すれば、基本的な構成案や例文を作成できます。
また、「長男に自宅を相続させたい」「妻に預貯金を渡したい」といった条件を伝えると、それに沿ったサンプル文を作ってくれる場合もあります。

ただし、AIが作成するのは、あくまでも画一的な文案(テンプレート)です。このテンプレートが、必ずしも遺言者の遺志を、法律的に正しく反映できているとは限りません。

また、遺言者の意思を法的に有効な形で反映させるためには、自筆証書遺言のルールに沿って、自分の手で書面へ書き写す必要があります。この書き写す過程でミスが発生すると、遺言書が無効になってしまう可能性もあります。

このような点をふまえると、やはりAIを使って自力で遺言書を作成することには一定のリスクがあるといえるでしょう。

合わせて読みたい>>遺言書の書き方・方式・注意点を行政書士事務所の事例と共に解説!

AIを活用した遺言書作成支援サービスを利用する

近年は、AIを組み込んだ遺言書作成支援サービスも登場しています。質問に答えていくだけで遺言書のひな形を生成してくれる仕組みで、専門知識がなくても一定の品質の文面を得ることができます。

ただし、これらのサービスを利用したとしても、やはりその文章が、本当に遺言者の遺志を、法律的に正しく反映できているとは限りません。

また、あくまでも生成してくれるのは遺言書の草案をまとめたPDFなどであるため、これをそのまま遺言書にすることもできません。(遺言書の要件を満たすように、書き起こす必要があります)

せっかく費用をかけるのであれば、AIツールを用いるより、実績が豊富な専門家に相談したほうが安心です。

AI遺言書を作るメリット

ここまではAIで遺言書を作成するリスクにふれてきましたが、AIを用いることに、次のようなメリットがあることも事実です。

  • 遺言書作成のハードルが低い、専門知識がなくても作成できる
  • 費用と時間を節約できる
  • 形式的な不備を軽減できる

インターネット上には多数の遺言書のテンプレートがありますが、ご自身で作成する際には「どれを選ぶべきか」判断に悩む人も多いでしょう。AIに指示すればすぐに文案を提供してくれるため、遺言書作成のハードルが低いというメリットがあります。

また、さまざまな情報を基に文案を作成しているため、ご自身の知識だけで作成するよりも形式的な不備が起きにくいでしょう。

※だからといって、AIで作る遺言書が法律的に正しいかどうかは分かりません。

AIで遺言書を作るデメリット

現実的に考えると、AIで遺言書を作ることには、メリットを上回るデメリットが存在します。とくに下記の点は、よく認識しておくべきでしょう。

  • 自筆証書遺言のルールに沿って書き写しが必要(財産目録以外)
  • 個別事例によって考慮すべき事情などが見落とされやすい
  • 遺言者の遺志を、法律的に正しく反映できているとは限らない
  • 遺言執行者が必要な場合、別に依頼する必要がある

そもそもAIで作成した遺言書は公証人の確認を経ないため、「自筆証書遺言」として扱われます。そのためAIの文章を書き起こす際に、次のようなミスが発生するリスクが生じてしまうのです。

例1:署名や押印が漏れていたケース

自筆証書遺言の要件は、次の要素を満たしている必要があります。

  • 遺言者自身が自筆で全文を書いたものであること
  • 作成した日付が正確に書かれていること
  • 氏名が自筆で書かれていること
  • 印鑑が押されていること

AIが作成した文面を書き起こしていたとしても、遺言者本人の署名・押印を忘れては意味がありません。※また、AIが作成した文面を印刷して、それに署名押印をしても、2025年時点では、それは自筆証書遺言とは認められません。

例2:日付の記載ミスによる無効

「令和○年○月吉日」といったあいまいな日付や、日付の記載漏れも無効の原因となります。(最高裁判決 昭54・5・31)

実際、AIが自動生成した文面を使用してこのような不備が残り、遺言として認められない可能性があります。(AIが例示として挙げていた文言を、そのまま気が付かずに書き起こしてしまう可能性もあるでしょう)
このように、AIサービスを利用する場合でも、利用者自身が最終的な法的有効性を確認しなければなりません。

また、遺留分や法定相続人以外への財産を遺す際に考慮すべき点などへアドバイスをもらえるわけではないため、遺言書が紛争の種になるリスクもあります。

AIではなく行政書士などに遺言書作成を依頼すべき理由

AIの進化によって、誰でも気軽に遺言書の文面を作成できる時代になりました。しかし、相続は人それぞれ事情が異なり、家族構成や財産の内容、思いの伝え方は一律ではありません。

AIが自動生成する文面では、個別事情や人間関係を踏まえた遺言書を作ることは難しいでしょう。そこでおすすめなのは、行政書士などの専門家に直接相談して作成する方法です。ここでは、専門家に依頼することで得られる主なメリットを3つ紹介します

1.ご事情にあった丁寧な遺言書作りが可能

行政書士等の専門家へ相談すると、遺言者本人のご希望はもちろん、現在のご家族との関係性や財産の状況などを丁寧にヒアリングしたうえで、最適な文面を提案してもらえます。

「特定の子に多く遺したい」「再婚相手や前妻の子への配慮も必要」など、デリケートな事情も考慮できるため、遺言者の気持ちと法的効力の両立を図ることが可能です。

2.遺言執行者や遺贈など細やかな相談もできる

遺言書の内容によっては、遺言執行者の選任や遺贈の方法など、専門的な判断が必要になる場合があります。専門家に相談すれば、「誰を遺言執行者にすればよいか」「相続人以外に遺産を遺すときの注意点」など、ケースに応じた具体的なアドバイスを受けられます。

AIでは拾いきれない実務的な配慮ができる点も大きなメリットです。

詳しくはこちらの記事もご一読ください:遺言書には何を記載する?|入れた方が良い事項を行政書士が紹介!

3.安全な遺言書作りを実現できる

専門家へ相談すると、法的要件を満たした安全な遺言書を作成できます。特に、公正証書遺言はAIで作る自筆証書遺言よりも安全です。専門家へ公正証書遺言を依頼すると、公証人との打ち合わせや必要書類の準備までサポートしてもらえるため、内容の不備による無効リスクをさらに避けられます。

遺言書の相談・作成は横浜市の長岡行政書士事務所へ

AIを活用した遺言書は便利な一方で、内容の不備や法的要件を満たしていないなど、思わぬトラブルにつながるリスクもあります。利用時には十分な注意が必要です。

横浜市の長岡行政書士事務所では、相続・遺言に関する豊富な実務経験をもとに、依頼者一人ひとりのご事情に寄り添った遺言書作りを丁寧にサポートしています

初回相談は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

 
行政書士 長岡 真也
この記事の執筆・監修者:長岡 真也(行政書士)
神奈川県行政書士会所属(第12091446号)
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